阿波踊り用語集
阿波踊りでよく使われる用語をあいうえを順にまとめました。
演舞場(えんぶじょう)
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阿波踊り期間中に公道や公園に設置される踊り場所で、公道などの両側に100mくらいのひな壇状の見物席を設けたもの。
大鼓(おおかわ)
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締め太鼓を小さくして細長くしたような大鼓。
片手で持ち、もう一方の手に張り扇を持って叩く。
締め太鼓よりもさらにカン高い音が鳴る。 大太鼓(おおだいこ)
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はらわたに響きわたるような図太いドコドコという音を出す太鼓。
お囃子のベースを務める。
連によっては何十個も揃えているところがあり、その音は何キロも離れて聞こえる。
近年には鉦と大太鼓のみで構成される鳴り物の連もある。 男踊り(おとこおどり)
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法被を着て踊る場合と男物の浴衣をしりからげに着て踊る場合がある。
いずれも地下足袋を履いて、腰を低く落として踊る。
踊りの所作の振りは大小さまざま、時には勇猛に、時には滑稽に踊る。
基本的には素手だがうちわやちょうちんなどを使っていることも多い。
なお、この男踊りを女性の踊り手や子供が踊る場合もある。 女踊り(おんなおどり)
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女物の浴衣に網笠を深く被り、下駄を履くのが特徴。
艶っぽく、上品に踊るのが良いとされる。
手を高く上げ、隊列を組んで踊る。
腰巻はけだしと呼ばれる。 学生連(がくせいれん)
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大学生などの学生で組織された連。
鉦(かね)
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チチン、カラリン、チチン、カラリン・・・と、2拍子の音を刻んでいく金属の楽器。
鋭い音で、よく耳に響く。リズムの緩急など、音の構成は、この鉦がリードする。
オーケストラでいうところの指揮者の役目をし、踊りの構成や鳴り物全体を把握していなくてはならない、最も難しいパート。 口上(こうじょう)
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踊り子が連全体を盛り上げるために発する掛け声のこと。
「ヤットサー」「ヤットヤット」「エライヤッチャ」「踊りは○○」 「一かけ二かけ三かけて四(し)かけた踊りは止められぬ五かけ六かけ七かけて八(や)っぱり踊りは止められぬ」など、踊り子の掛け声。連により色々なバリエーションがある。
口上のことを「囃子ことば(はやしことば)」とも言う。 企業連(きぎょうれん)
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徳島県内の企業などで組織された連。ゲストでタレントを招く企業連も多い。
桟敷(さじき)
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公道などの両側に設置される、100mくらいのひな壇状の見物席。
有料の場合と無料の場合がある。 締め太鼓(しめだいこ)
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肩からつり下げて叩く太鼓。
カン高くかわいた音がする。
リズムは「ンタンタ」という裏打ちが基本になる。 三味線(しゃみせん)
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三本線の弦楽器。浮き立つようなぞめきを表現する。
正調(せいちょう)
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「正しく受け継がれてきた(唄い方などの)調子」ということで、対義語は変調となる。
本来、音階の正しさを指すが、阿波おどり界では正統派、本格派といった広い意味で使われることが多い。 総踊り(そうおどり)
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最終日に出演連総出で演舞場に踊りこむパフォーマンスのこと。
騒き(ぞめき)
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阿波踊り特有の二拍子の軽快で陽気なリズム。
「騒がしい」との本来の意味もあり、派手に浮かれて賑やかに踊ることをいう。 高張り提灯(たかはりちょうちん)
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長い竹ざおの先に連名の入った提灯がついたもの。
連の先頭を行く。進むスピードを調節する役目もある。
風のあおりも受けるので相当な体力が必要。
高さ5mになるものもある。 竹(たけ)
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竹は締め太鼓や大鼓より更にカン高くかわいた音が鳴る。
ここぞという要所で鳴らすことにより、お囃子にメリハリが出る。 鳥追い笠(とりおいがさ)
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女踊りの笠はかつてはさまざまな形があったが、大正時代中頃から鳥追い笠が主流になった。
鳥追いとは文字通り田畑の害鳥を追うために顔をすっぽり隠す編み笠で、これで笠を目深にかぶって少し顔を隠し気味にすると、うなじが強調されて優雅で妖艶になる。 鳴り物(なりもの)
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阿波踊りの伴奏をつとめる楽器の総称。
笛、三味線、鉦、太鼓などが用いられる。
太鼓と鉦のみで編成されるなど連によってバリエーションがある。 二拍子(にびょうし)
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阿波踊りを演舞する際のリズム。
法被(はっぴ)
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男踊りの際に着用する羽織。
腰丈、膝丈など、連によってさまざまなバリエーションがある。 囃子ことば(はやしことば)
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踊り子が連全体を盛り上げるために発する掛け声のこと。
「ヤットサー」「ヤットヤット」「エライヤッチャ」「踊りは○○」 「一かけ二かけ三かけて四(し)かけた踊りは止められぬ五かけ六かけ七かけて八(や)っぱり踊りは止められぬ」など、踊り子の掛け声。連により色々なバリエーションがある。囃子ことばのことを「口上(こうじょう)」とも言う。 奴踊り(やっこおどり)
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一人が凧を操る役、そしてもう一人がやっこ凧として操られる様を表現したアクロバティックな踊り。 淡路島には同踊りの原型がある。
有名連(ゆうめいれん)
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「阿波踊り振興協会」「徳島阿波踊り協会」「阿波おどり保存協会」に所属する連のことで、その踊りは見応え十分。
阿波踊り期間中の他も、海外を含む全国各地で踊りを披露する。 横笛(よこぶえ)
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鳴り物の中で、唯一メロディーを奏でる。
主旋律を担当する。 よしこの
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阿波おどりで唄われる唄。
起源や伝来については定かでないところも多いが、江戸時代後期に流行した民謡で、熊本県牛深のハイヤ節、常陸の潮来節を源とする説が有力。
藍商人が京、大阪方面から阿波に持ち帰ったという。七七七五の4句26文字の詩型で、形容形式は都都逸(どどいつ)に似る。
「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃそんそん」というフレーズが有名。 連(れん)
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阿波踊りを踊る団体、グループのことを連と呼ぶ。
伝統ある有名連や企業連、学生連など多種多様で、4日間延べ連数は約1,000になる。
県外から参加する連も多い。 輪踊り(わおどり)
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踊り子が輪になって座り、その周りを観客が立ち見をする。
踊り子が交代で円の中心部に踊り込む。
基本から構成、またその場の雰囲気で決めるなど、連によって様々である為、色(個性)が出やすい。
観客も一緒になって踊りやすいという楽しみ方があるのも特徴のひとつ。